永井みゆき 2005年全曲集

永井みゆき 永井みゆき 2005年全曲集歌詞
1.地吹雪情話

作詞:木下龍太郎
作曲:岡千秋

初めて履いた カンジキに
足を取られて 道に這う
なんでこんなに 荒れるやら
津軽 地吹雪 雪嵐(あらし)
惚れたあなたの 後を追う
女のこころを 通せんぼ

行くなと叱る 母の手を
払い除けたも 恋のため
親の代わりに 頬を打つ
津軽 地吹雪 雪飛礫(つぶて)
負けちゃいけない 泣いたなら
なみだの氷柱(つらら)が 胸を刺す

凍れる指で 角巻の
雪を払って また急ぐ
愛の強さを 試すやら
津軽 地吹雪 雪簾(すだれ)
夢を捨てずに いる限り
いつかはあなたに 追いつける


2.大阪慕情

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

水に七色 ネオンの街は
お伽ばなしの しあわせばかり
雨が降るのに 傘もない
すがるあなたの 胸もない
夜の… 夜の大阪 片恋しぐれ

いつか一緒と こころに決めた
夢はうたかた 淀川あたり
二度と逢えない 人だから
酔えばみれんに 泣けてくる
夜の… 夜の大阪 片恋しぐれ

三十路まぢかの 女の肩を
雨よ叩くな 涙がしみる
どこで生きても つらいから
夢をみさせて もう一度
夜の… 夜の大阪 片恋しぐれ


3.あじさい挽歌

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

あなたを愛した 夏がゆき
北の街では もう雪景色
別れても別れても 今もやさしく
ひとり涙に 濡れながら
冬に咲きます あじさい挽歌

あなたのほほ笑み 横顔を
思いだすたび ため息つくの
逢いたくて逢いたくて 心せつなく
好きなあなたの その胸に
咲くに咲けない あじさい挽歌

あなたに抱かれた ぬくもりを
肌の寒さが 欲しいとせがむ
淋しさに淋しさに 夜に紅ひく
北の女は 春を待ち
冬に咲いてる あじさい挽歌


4.女の時計

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

氷雨が窓に 降る夜は
女の時計が 昔にかえる
あれほどうらんで 泣いたのに
あなた飲んでた お湯割り酒を
ひとくち ホロリ
ふたくち ホロリ…
想い出あいてに 飲んでます

おぼえているのよ この胸が
あなたの匂いと かなしい嘘を
ひとりがせつない 雨の夜は
指でおくれ毛 掻きあげながら
ひとくち ホロリ
ふたくち ホロリ…
溜息ついては 酔ってます

ひとりの暮らしが きらくだと
つよがり言うのも 未練でしょうね
一度はあなたと しあわせの
時を刻んだ あの日の恋に
ひとくち ホロリ
ふたくち ホロリ…
淋しさこらえて 飲んでます


5.笹川流れ

作詞:木下龍太郎
作曲:岡千秋

背(そむ)いた貴方を 恋しがる
弱さ叱るか みぞれ雪
みれん心に つまずけば
波に呑まれる 荒磯(ありそ)道
ここは越後の 笹川流れ
行くも戻るも 泣き別れ

恋ゆえ見捨てた ふるさとが
いまは心の 拠(よ)り所
可愛いからこそ 強く言う
母の小言(こごと)が なつかしい
ここは越後の 笹川流れ
すがる想いで 駆け抜ける

貴方が残した 傷あとを
癒やすやさしい雪椿
明日(あす)を信じて 渡ったら
波も治まる 荒磯道
ここは越後の 笹川流れ
風もいつしか 春ま近か


6.雨椿

作詞:三浦康照
作曲:深谷昭

あなた あなた
あなたの胸の 止まり木に
羽根を休めて 眠れたら
どんなに私は 幸せかしら
雨 雨 伊豆の湯けむり ひとり宿
雨の椿の… あゝ花が散る

なみだ なみだ
なみだで濡れた この胸に
遠いあなたの 思い出が
いとしさ炎やして つのる今日も
雨 雨 天城峠の しぐれ道
赤い椿の… あゝ花が散る

こころ こころ
こころの花で いいのよと
そっとつぶやく 淋しさが
あなたに逢いたい 想いに泣くの
雨 雨 にじむ灯りの 夜の海
雨に椿の… あゝ花が散る


7.泣かされて


8.お別れ終列車

作詞:たかたかし
作曲:伊藤雪彦

好きになるんじゃ なかったと
泣いて手を振る プラットホーム
さよならね さよならね
ふたたび逢えない 人なのね
汽車がゆく 汽車がゆく…
赤いランプに 涙が走る

つらい気持ちは おなじだと
あなた抱きしめ 叱ってくれた
遠ざかる 遠ざかる
ひとりじゃやっぱり 淋しいの
泣きじゃくる 泣きじゃくる…
赤いランプに 涙が走る

好きで別れて 行く人を
胸に残して 夜汽車が消える
さよならね さよならね
粉雪舞い散る 夜の駅
明日(あす)がある 明日がある…
赤いランプに 涙が走る


9.雨おんな

作詞:たかたかし
作曲:伊藤雪彦

あなたに注がれて 飲んだ日の
お酒が恋しい 雨降り酒場
雨おんな 雨おんな
涙はきらいじゃ ないけれど
触れたあなたの ぬくもりを
胸のほくろが あゝおぼえてる

ふたりでしあわせ なろうねと
あんなにやさしく 抱きしめたのに
雨おんな 雨おんな
聞き分けない子と 叱るけど
どこでどうして いるかしら
想いださせる あゝひとり酒

時計をむかしに もどせたら
あなたと一から やり直したい
雨おんな 雨おんな
ひとりで持つ傘 おもすぎる
誰が待ってる わけじゃない
帰りたくない あゝあの部屋へ


10.しぐれ舟宿

作詞:石本美由起
作曲:弦哲也

飲ませて ごめんと 言うあなた
酔っても いいのと 言うわたし
舟宿の 濡れて夜更ける 思い出枕
夢を分けあい 別れる朝は
涙しぐれが袖に降る

男は 意地だと 言うあなた
女は 愛よと 言うわたし
舟宿で 人の温り 分け合いながら
情け重ねた 夢から醒めりゃ
明日は未練に泣くでしょぅ

心は ひとつと 言うあなた
身体も ひとつと 言うわたし
舟宿の 出逢い切ない 二人の小部屋
どうかこのまま ただ抱きしめて
燃えるいのちの果てるまで……


11.恋雨(こいさめ)


12.愛に恋

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

別れはすませた ひとだから
想いは残さぬ はずでした
おれの命は 君のもの
そんな言葉を わすれずに
いますぐに
いますぐに 愛に恋
あなたに優しさ あるのなら…

甘えていたから わがままを
言ってはあなたを 困らせた
一度別れた 男(ひと)だけど
他人なんかにゃ なれないの
いますぐに
いますぐに 愛に恋
わかってほしいの この気持ち

このまま別れて しまったら
一生後悔 するでしょう
時が二人を 変えたけど
許しあえたら いたわって
いますぐに
いますぐに 愛に恋
明日を生きて ゆけるなら…


13.雨の酒場

作詞:たかたかし
作曲:伊藤雪彦

窓に汽笛が しぐれる夜は
口紅(べに)がぬれます こころもぬれる
酒のグラスを 置いた手で
痩せた肩だと 抱いたひと
夜の港は 今日も雨…

箸の袋で たたんだ鶴を
うしろ姿の あなたは飛ばす
君にしあわせ あげるよと
嘘をわたしに くれたひと
泣いたあの日も 雨でした

不幸なじみの 女の胸に
夢はいつ咲く 止まり木ぐらし
黒いコートの 襟を立て
雨の夜更けに 消えたひと
夜の港は 今日も雨…


14.契り橋


15.恋花火

作詞:下地亜記子
作曲:弦哲也

誰かの身代わり それもいい
憂さのはけぐち それもいい
あなたのそばに いられたら
後で泣こうと 悔やまない

どのみち短い この世なら
恋に生きたい 鮮やかに
ふたり一緒に 火傷して
灰になるまで 堕ちてゆく
弾ける 飛び散る 燃えて溶けてく
儚く せつなく 美しく
夜空を彩る 恋花火

ほつれ毛揺らせる 川風に
ふっと涙が こぼれます
窓辺にもたれ 肌よせて
酔って火の酒 口移し

一途な想いを ときめきを
散らさないでね 消さないで
恋はうたかた 幻か
瞼閉じれば 夢になる
弾ける 飛び散る 燃えて溶けてく
儚く せつなく 美しく
夜空を彩る 恋花火

どのみち短い この世なら
恋に生きたい 鮮やかに
ふたり一緒に 火傷して
灰になるまで 堕ちてゆく
弾ける 飛び散る 燃えて溶けてく
儚く せつなく 美しく
夜空を彩る 恋花火


16.大阪すずめ

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

おしゃべり夜風に誘われながら
淀屋橋から北新地
好きやねん好きやねん
あなたが 好きや
肩をよせあうふたりづれ
今夜はどこまでとべるやら
あなたとわたしは 大阪すずめ

あなたが唄えば わたしも唄う
川にゆらめく店灯り
好きやねん好きやねん
あなたが 好きや
影がかさなる御堂筋(みどうすじ)
うわさが花咲く夢通り
あなたとわたしは 大阪すずめ

七色ネオンに 恋人たちが
愛をささやく戎(えびす)橋
好きやねん好きやねん
あなたが 好きや
人の情けがいきる街
東京なんてめじゃないわ
あなたとわたしは 大阪すずめ